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SESはやめとけ?後悔する会社の特徴と、求人データでわかる転職先の選び方

転職AI編集部2026年10月22日更新広告を含みます

机をはさんで、手を挙げて質問する若い男性エンジニアと、書類を持ってほほえむ女性の面接担当者のイラスト

「SESはやめとけって聞くけど、本当なの?」

「今のSES企業で働き続けても、エンジニアとして成長できるのだろうか」

「自社開発企業に転職したほうが年収は上がる?」

SES(システムエンジニアリングサービス)について調べると、否定的な意見が数多く見つかります。しかし、SESという働き方だけで会社の良し悪しは決まりません。

大切なのは、どの会社に所属するかだけでなく、どんな案件に入り、何を経験し、どう評価されるかです。

この記事では、SESが「やめとけ」と言われる理由を整理したうえで、転職AIが独自に収集した求人データから、エンジニアの職種別の募集年収を比較します。

さらに、後悔するSES企業を避けるために、求人票と面接で確認すべきことを具体的に解説します。

結論:SESは一律に「やめとけ」ではない。ただし、案件を選べない会社には注意

SESを選んで後悔しやすいのは、次のような状態に陥る場合です。

  • 希望する開発工程や技術を経験できない
  • 配属先を自分で選ぶ余地がほとんどない
  • 日々の仕事ぶりが給与や評価に反映されにくい
  • 現場が変わるたびに仕事内容や勤務地が大きく変わる
  • 将来のキャリアにつながらない業務を長く続けている

一方、SESにもメリットがあります。複数の業界・システムに触れられることや、経験の浅いエンジニアでも実務経験を積める可能性があることです。

重要なのは、その経験が自分の目指すキャリアにつながっているかどうかです。

同じSESでも「開発経験を積み上げられる会社」と「配属先次第で経験が決まってしまう会社」では、数年後に残るスキルが大きく異なります。

SESが「やめとけ」と言われる5つの理由

1. 希望する案件に配属されるとは限らない

SES企業では、取引先との契約状況や空いている案件、エンジニアのスキルなどを考慮して配属が決まります。

そのため、Javaを使ったバックエンド開発を希望していても、テストや運用保守を中心とした案件に配属される可能性があります。

もちろん、テストや運用保守も重要な専門領域です。問題なのは、自分が目指している仕事と実際に担当する仕事が長期間ずれてしまうことです。

入社前には「案件選択制度あり」という言葉だけで判断せず、実際にどの程度希望が通るか確認しましょう。

2. 経験が次の転職に結びつかないことがある

エンジニアの転職では、経験年数に加えて、実際に担当した仕事内容も重要です。

たとえば、同じ「Java経験3年」であっても、次のような違いがあります。

経験 転職時に説明できること
既存システムのテストを担当 テスト設計、品質確認、不具合の分析
業務システムの開発を担当 設計、実装、レビュー、保守改善
要件定義から開発まで担当 顧客との要件調整、設計判断、開発推進

どの仕事にも価値がありますが、応募先が求める経験と一致していなければ、書類選考で苦戦する可能性があります。

「今の仕事で何を身につけたか」だけでなく、「次の会社でその経験をどう使えるか」を意識することが大切です。

3. 自社の評価制度と現場での成果が結びつきにくい

SESでは、日常的に働く場所と雇用されている会社が異なるケースがあります。

その場合、現場で高く評価されていても、所属会社がその成果を十分に把握していなければ、昇給や昇格につながりにくいことがあります。

確認したいのは、評価面談の回数だけではありません。

実際に何を達成すると給与が上がるのか、評価する人は現場の成果をどう把握するのかまで確認しましょう。

4. 案件が変わると働く環境も変わる

案件が変わることで、勤務地、通勤時間、リモートワークの頻度、チームの雰囲気などが変わる場合があります。

さまざまな現場を経験したい人にはメリットですが、一つのプロダクトに長期的に関わりたい人には負担となることもあります。

また、プロジェクトの終了とともに次の配属先が決まるまで待機期間が発生するケースもあります。

待機中の給与や研修については、入社前に具体的な説明を受けておくことが大切です。

5. 自分のキャリアを会社に任せきりになりやすい

SES企業に限りませんが、会社から提示された仕事をこなすだけでは、希望するキャリアに近づけない場合があります。

たとえば、将来バックエンドエンジニアとして技術設計に携わりたいなら、現在の案件で設計・実装・コードレビューの経験が得られるかが重要です。

「今はこの案件しかない」と言われたとき、次の案件に向けた具体的な計画があるかどうかが、会社を見極める判断材料になります。

【独自調査】SESから転職するなら、ほかのエンジニア職の求人条件も見ておこう

SESから転職する際、自社開発企業や受託開発企業を候補にする人もいるでしょう。

ただし、「SESを辞めれば年収が上がる」「自社開発なら待遇が良い」とは限りません。

では、実際の求人市場では、エンジニアの職種によって募集年収にどれくらい違いがあるのでしょうか。

転職AIでは、2026年10月22日時点で掲載中の求人95,182件を調査し、同一企業・同一職種・同一タイトルの重複を整理しました。

そのうち、比較可能な主要エンジニア職の募集年収を集計した結果がこちらです。

エンジニア6職種の募集年収比較

職種 求人数 年収下限の中央値
システムエンジニア(SE・SIer) 2,107件 510万円
フルスタックエンジニア 984件 600万円
インフラエンジニア 847件 530万円
バックエンドエンジニア 609件 600万円
クラウドエンジニア 574件 550万円
フロントエンドエンジニア 278件 550万円

出典:転職AI独自求人データ(2026年10月22日集計)

※年収下限の中央値は、年収形式で給与下限が明示されている求人のみを対象に集計したものです。対象件数は順に1,538件、720件、582件、425件、453件、201件です。
※SES・自社開発・受託開発を区別した比較ではありません。各職種には異なる雇用・開発形態の求人が含まれます。
※求人の提示額を比較したもので、実際に働く人の年収や採用時の決定年収を示すものではありません。

注目したいのは「会社の形態」より「担当する仕事」

今回のデータでは、バックエンドエンジニアとフルスタックエンジニアの年収下限中央値は600万円でした。

一方、システムエンジニア(SE・SIer)は510万円でした。

ただし、これは職種ごとの求人条件の違いであり、同じ人が職種を変えれば90万円年収が上がるという意味ではありません。

必要な経験、技術、勤務地、企業規模、募集ポジションなどが異なるためです。

この比較から考えたいのは、自分が今後どの職種・業務領域で経験を積みたいかということです。

SES企業でバックエンド開発を経験している人なら、SESか自社開発かだけでなく、バックエンドエンジニアとしてどんな仕事ができるかを軸に求人を探したほうが、自分に合う選択肢を見つけやすくなります。

求人データの調査方法

本調査は、転職AIが収集・構造化した国内向け公開求人データを利用しています。

  • 集計日:2026年10月22日
  • 対象:掲載ステータスが有効な求人
  • 地域:全国(勤務地による絞り込みなし)
  • 重複処理:企業識別子・正規化した求人タイトル・職種コードが一致する場合、最終確認日時の新しい1件を代表として採用
  • 年収集計:年収形式で給与下限が記載されている求人のみ
  • 除外:年収未記載、月給・時給・日給のみ記載された求人

なお、同じ企業が同一職種・タイトルで異なる勤務地や条件を募集している場合、重複処理によって1件にまとめられることがあります。求人データには掲載媒体や企業による偏りもあるため、日本の求人市場全体の平均や構成比を表すものではありません。

後悔するSES企業を避けるために確認したい7つの質問

求人票に書かれている待遇だけでは、SES企業の実際の働き方を判断しきれません。

そこで、面接では次の7つを確認してみてください。

確認したいこと 面接での具体的な質問
案件選択 希望する案件がない場合、配属を見送ることはできますか?
案件の内訳 現在の案件のうち、設計・開発・テスト・運用保守はそれぞれどれくらいの割合ですか?
商流 直取引や一次請けの案件はどれくらいありますか?
給与・評価 案件での成果やスキルの向上は、どのように昇給へ反映されますか?
待機期間 次の配属先が決まるまで、給与と研修はどうなりますか?
キャリア形成 希望する技術領域へ移るために、どのような支援がありますか?
勤務環境 就業場所・リモート頻度・通勤先は配属変更でどの程度変わりますか?

特に大切なのは、制度が「あるか」ではなく「どう運用されているか」です。

たとえば「案件を選べますか?」という質問に「希望を考慮します」と回答された場合は、さらに次のように聞いてみましょう。

希望する技術領域の案件がない場合、次の案件が見つかるまで待つことはできますか? また、直近で希望に沿った案件へ配属された方の例はありますか?

具体的な仕組みや実績を聞くことで、入社後の働き方を想像しやすくなります。

求人票の「勤務地」と「業務内容の変更範囲」も見落とさない

SES企業を検討するときは、仕事内容だけでなく就業場所の記載も重要です。

2024年4月から、募集時に明示すべき労働条件として、業務内容や就業場所の「変更の範囲」などが追加されました。

求人票では、たとえば次のような記載を確認しましょう。

  • 雇入れ直後の就業場所はどこか
  • 将来的な就業場所の変更範囲に「顧客先」や「プロジェクト先」が含まれるか
  • 業務内容の変更範囲はどこまでか

「本社勤務」と書かれていても、それだけで入社後に客先で働く可能性がないとは判断できません。

出典:厚生労働省「令和6年4月より、募集時等に明示すべき事項が追加されます」

SESを辞めるべき?3つの選択肢を比較

今の会社に不満があるとしても、必ずしもすぐに転職する必要はありません。

まずは、自分が何に不満を感じているのか整理しましょう。

選択肢1:今のSES企業に残り、案件を変える

会社の給与制度やサポートには満足しているものの、今の案件が希望と合わない場合に検討したい選択肢です。

上司や営業担当者に、希望する技術・工程と今後の配属見込みを相談してみましょう。

単に「開発をやりたい」と伝えるより、「Javaを使ったAPI開発と設計レビューを経験したい」など、具体的に希望を伝えるほうが話を進めやすくなります。

選択肢2:別のSES企業に転職する

SESという働き方自体は嫌いではないものの、給与制度や案件の選び方に不満がある場合は、別のSES企業を比較する価値があります。

ただし、「高還元率」「案件選択制」などの宣伝文句だけで決めるのは避けましょう。

還元率の計算方法、固定給と変動給の内訳、待機中の待遇、希望案件に配属できる条件などを確認することが重要です。

選択肢3:自社開発・受託開発など別の環境へ移る

特定のプロダクトに長期間関わりたい、自分の設計判断をプロダクト改善に反映させたい、と考えている場合は、別の開発環境も選択肢になります。

ただし、自社開発企業であっても、希望する技術を使えるとは限りません。また、受託開発企業でも顧客やプロジェクトによって業務内容が変わる場合があります。

「SESではない会社」よりも、「自分が積みたい経験を積める会社」を探すことが大切です。

SES経験を転職で評価してもらうには

SES経験があるからといって、転職で不利になるとは限りません。

重要なのは、案件名や技術名を並べるだけでなく、自分がどのような役割を担ったかを伝えることです。

たとえば、職務経歴書に次のように書いているとします。

改善前

「Javaを使用した業務システムの開発・保守を担当」

これでは、どの程度の責任を持って開発していたか伝わりません。

改善後の記載例

「Java/Spring Bootによる業務システムのAPI開発を担当。詳細設計、実装、単体テスト、コードレビューに従事し、既存処理の性能改善にも取り組んだ」

このように、使用技術だけでなく担当工程や改善内容まで示すと、採用担当者は経験を判断しやすくなります。

もちろん、実際に担当していない仕事を記載してはいけません。

自分の経験を正確に整理することが、次のキャリアを考える第一歩です。

よくある質問

Q. 未経験でSES企業に入るのはやめたほうがいいですか?

一概には言えません。未経験から実務経験を積める機会がある一方、研修内容と配属後の仕事内容には注意が必要です。

入社後にどのような工程を担当する可能性があるか、研修期間や実際の配属事例とあわせて確認しましょう。

Q. SESから自社開発企業に転職できますか?

可能です。ただし、応募先の求める技術や開発工程の経験をどの程度持っているかによって、選考の難しさは変わります。

まずは興味のある自社開発企業の求人票で、必須要件と歓迎要件を確認することをおすすめします。

Q. SES企業は給料が低いのでしょうか?

SESだから給与が低いとは断定できません。

給与は担当業務、スキル、経験年数、勤務先企業、評価制度などによって変わります。

今回の独自求人データも、SESと非SESの給与格差を直接測定したものではありません。転職時は、同じ職種・経験・勤務地で比較することが大切です。

Q. 客先から直接仕事の指示を受けるのは違法ですか?

契約形式と実際の指揮命令関係によって判断が異なります。

労働者派遣と請負・準委任では、指揮命令のあり方に違いがあります。契約書の名称だけでなく実態に即して判断されるため、客先との会話や情報共有だけで直ちに違法になるわけではありません。

詳しくは厚生労働省の37号告示に関する疑義応答集を確認してください。

Q. SESで待機期間が発生したら給与はどうなりますか?

待機期間中の取り扱いは、雇用契約や実際の状況によって異なります。

使用者の責任による休業に該当する場合、労働基準法第26条では平均賃金の60%以上の休業手当が定められています。ただし、すべての待機期間が直ちにこの条件に当てはまるわけではありません。

待機時の給与や研修の取り扱いは入社前に確認しましょう。

出典:厚生労働省「会社の都合で仕事を休まされている」

まとめ:SESを辞めるかより、次に何を経験したいかが重要

「SESはやめとけ」という意見には、案件選択の難しさ、評価制度、キャリア形成への不安など、理解できる理由があります。

しかし、それらがすべてのSES企業に当てはまるわけではありません。

今回の求人データからも、エンジニアの募集条件は職種ごとに異なることがわかります。SESという言葉だけで判断せず、担当する業務や身につく経験、給与条件を具体的に比較することが重要です。

今の会社を辞めるべきか迷っているなら、まず次の3つを整理してみてください。

  1. 今の仕事で得られている経験は何か
  2. これから身につけたい技術・スキルは何か
  3. その経験は今の会社で実現できるか

この3つが明確になれば、現職に残るべきか、別のSES企業に移るべきか、自社開発など別の環境を目指すべきかを考えやすくなります。

今の経験で、どんな転職先を目指せるか知りたい方へ

転職AIでは、これまでの経験や希望条件を整理しながら、今後のキャリアをAIに無料で相談できます。

「SESを辞めるべきか迷っている」「今の経験で自社開発企業を目指せるか知りたい」といった相談でも構いません。

今すぐ転職する必要はありません。現職に残る選択肢も含めて、一度キャリアを整理してみませんか。

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出典

  1. 厚生労働省「令和6年4月より、募集時等に明示すべき事項が追加されます」(2026年10月22日に確認)
  2. 厚生労働省「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(37号告示)関係疑義応答集」(2026年10月22日に確認)
  3. 厚生労働省「会社の都合で仕事を休まされている。休んでいる分の補償はないのか。」(2026年10月22日に確認)
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